いつもお世話になっております。EXCY FORMAL MAGAZINE 3月号担当の洲鎌です。3月に入り少しずつ春の気配が感じられる暖かな日が増えてきました。何かと暗い話題が多い世の中ですが、春の日差し、蕾をつけもうすぐ花を咲かせる植物たちのように力強く、明るく、前向きになりたいと思っております。
目次
今月の特集
サスペンダーから見えてくるメンズブライダル衣装の変化。
6年程前からメンズブライダル衣装に大きな変化を感じています。いったいどのような変化でしょうか?メンズアイテムの1つサスペンダーを例に考えてみたいと思います。
以前のサスペンダーは新郎様の衣装の中の位置づけは、タキシードやモーニングのズボンを吊る為の脇役でした。
メンズブライダル衣装を取り扱っておられる多くのショップ様で使用していたサスペンダーは、やや細幅のゴム製の無地で色は白か黒が殆どだったと思います。
ここで少し話しはそれますが弊社ではテーラー様やセレクトショップ様向けに20年以上前からサスペンダーのブランドとして世界的に有名なアルバートサーストンのサスペンダーを販売しており、とても人気のある商品の1つです。ただ、ブライダル関連のお客様に何度かお勧めいたしましたが全く反応が無い商品の1つでもありました。
ベストや上着に隠れて見えることの無いサスペンダーにあまり関心がなくても当然でした。しかし、6年程前突然、あるブライダル衣装を取り扱っている大手のお客様からアルバートサーサトンのサスペンダーに興味があるので是非見せて欲しいとのご依頼がありました。その後も他のブライダル関連のお客様からアルバートサーストンのサスペンダーへ数多くの問い合わせを頂き実際にお取り扱いいただいております。
私なりにこの突然の変化を考えてみました。1つ目のキーワドは衣装のカジュアル化、2つ目はリゾート婚、3つ目はオリジナリティー、4つ目にレンタルから販売へです。今まで衣装の脇役だったメンズアクセサリーの1つサスペンダーがリゾート地でドレスダウンして半ズボンにデニムシャツ組み合わせ上着を脱いだカジュアルな装いには個性を際立たせる準主役のアイテムに生まれ変わったのでしょう。このような変化の組み合わせが、アルバートサーストンのサスペンダーがブライダル市場でも受け入れられるアイテムに変化したのではないでしょうか。
今月の深堀アイテム
今月はお客様からのご質問、お問い合わせが多い正式なフォーマルシャツについて書いてみました。
フォーマル用シャツの種類
フォーマルシャツには大きく分けて3つあります。
1:タキシード専用のシャツ
2:モーニング専用のシャツ
3:略礼服、ダークスーツ用シャツ
その他に燕尾服用のイカムネシャツがありますがノーベル賞授賞式や皇室行事など限られたシーンでの着用の為ここでは割愛します。
まずタキシード用のシャツですが白で衿はウイングカラーかレギュラーカラー、日本ではウイングカラーが一般的です。前身頃にはプリーツが付いています(フリルやイカムネでもOK)前立て部分が表前立ての場合はスタッドボタンと呼ばれる飾りボタンを付けるのが正式です。スタッドボタンをつけない場合は前立て部分は比翼仕立てが正式です。
次にモーニング用のシャツの場合、前身頃に飾りが無いシンプルな白いシャツが正式です。衿はウイングカラー、レギュラーカラー、どちらでもOKです。
但しアスコットタイを着用する際はウイングカラーが正式となります。
前立て部分は表前立て、比翼のどちらでもOKです。(スタッドボタンは不要)
略礼服、ダークスーツの場合、レギュラーカラー、ワイドカラーで前身頃に飾りのないシンプルな白いシャツでOKです。モーニング用のウイングカラーシャツを合わせてもOKです。
ダブルカフスとシングルカフス
お客様からの問い合わせが意外に多いのがフォーマルシャツのダブルカフスとシングルカフスではどちらが正式ですがという質問です。
こちらは専門家の間でも意見が分かれることが多いのですが、弊社が所属しているフォーマル協会の最新のルールブック作成の際(私もメンバーとして参加しました。)カフスのかたちは時代と共に変化しており、夫々に良さがあり両方ともフォーマルシャツとして問題ないという結論に達し現在フォーマル協会の見解としてはどちらも正式です。
ウイングカラーの豆知識
正式なウイングカラーには衿の後ろ中央部に背テープと呼ばれるテープ上のヒモのようなものが付いております。これは以外に知られておりませんが、ウイングカラーシャツの場合、蝶ネクタイやネクタイを直接衿に巻く為、タイのループが上にずれることがあります。これを防ぐ目的で蝶タイ等のループを背テープに通してずれを防止します。
ミニコラム
フォーマル協会の見解でダブルカフス、シングルカフスどちらも正式となっているフォーマルシャツですが、シングル正式論を主張する方の意見でなかなか興味深い話がありますので、ご紹介したいと思います。
シングル正式説その1:フォーマル用のスラックスの裾は必ずシングルであるゆえにシャツも当然シングルが正式。
シングル正式説その2:そもそもダブルカフスの誕生はパリの若者がシャツの袖口が邪魔で腕まくりをしてシャツを着ていたのがダブルカフスのなごりである。ゆえにダブルカフスとは元々カジュアルな着こなしである。
なるほど!と思える意見ですが真相は如何に?
今月の私達の活動報告
ベルベット蝶ネクタイのサンプルが出来上がってきました。
先月、EXCY FORMAL MAGAZINEの2月号でご紹介させていただきました、ベルベットの蝶ネクタイのサンプルが出来上がってきました。
Made in Japanのベルベットメーカーのアゲハラベルベット株式会社様のベルベット生地を使用してブラック、ネイビー、ワイン、ブラウンの4色展開となります。
只今、本生産中ですので、今しばらくお待ちいただけますようお願い致します。
世界の挙式
世界中のウェディングや民族衣装などに関する情報を発信する世界の挙式のコーナーです。
ハンガリー カロチャ刺繍の衣装
ハンガリーの大切な文化遺産であるカロチャ刺繍をした花嫁さまの衣装となります。赤やピンク、黄色や紫、緑や青などの花柄で刺繍された、カラフルで華やかな民族衣装です。
花などの植物を主要なモチーフとする色鮮やかな刺繡で、バラなどの地元の植物を色のついた糸で刺繡するもので、レース模様もよく使われるようです。
衣類以外にもテーブルクロス、タペストリーなどの小物や装飾品にも広く用いられています。
一つ一つの家庭でオリジナルの花柄のモチーフがあり、娘のためにお母さんが手刺繍で作り上げたという愛情がたっぷりこもった花嫁衣装です。
小麦を編み込んだ手の込んだヘッドドレスを付ける習慣もあるそうです。
そのほか、法人様でフォーマルアクセサリーについてのOEM/ODMや、大口ご注文での別途お見積り依頼、営業担当からのご連絡をご要望の場合は、こちらよりお気軽にお問い合わせください。
または、上記でもご案内させていただきましたBtoBのアパレル資材サイト「ApparelX」も合わせてご覧ください。
個人様でフォーマルアクセサリーのご購入をご検討の方は、こちらの公式オンライストアをご利用くださいませ。
または、商品紹介や取扱店舗など、随時更新しております、ブランドサイト「EXCY FORMAL」も覗いてみてください。