いつもお世話になります。EXCY FORMAL MAGAZINE 5月号担当の洲鎌です。東京の桜も終わり今は美しい新緑と爽やかな風薫る5月。梅雨前の気持ちの良い季節を満喫したいですね。
それでは、今月のEXCY FORMAL MAGAZINEのお届けです。
目次
今月の深堀アイテム
EXCY FORMAL NEWSの3月号では正式なフォーマルシャツについて書きましたので今月はフォーマルシャツに関連したアイテムの1つであるスタッドボタンについて書かせていただきます。
スタッドボタンが必要なシャツの種類
スタッドボタンは全てのフォーマルウェアに使う訳ではありません。スタッドボタンを使うフォーマルウェアは主に2種類で夜の正礼装の燕尾服とタキシードです。昼の正礼装モーニングコート、準礼装のディレクターズスーツ、略礼装のダークスーツや礼服には使用しません。
タキシード用シャツ
上の画像はタキシード用のプリーツシャツです。前立ての第2、第3、第4ボタンホールにはボタンが付いておらず、下前と上前にのボタンホールに3個のスタッドボタンを通します。。海外のシャツでは背の高い人向けに第5ボタンホールまで釦がついておらずスタッドボタンを4個付けるタイプもあります。
17世紀頃のヨーロッパではシャツは下着と考えられており、フォーマルな場面で女性の前でシャツのボタンを見せることは失礼にあたる為、美しくエレガントなスタッドボタンやカフリンクスをシャツに付けるようになりました。
燕尾服用シャツ
燕尾服用のシャツはイカムネシャツと呼ばれる、前身頃の胸の部分にかなり厚手の芯が付いた特殊なシャツです。タキシードと同じように第2、第3、第4ボタンホールにボタンが付いておらず、ボタンの付いていないボタンホールに3個のスタッドボタンを取り付けて使用します。
タキシード用、燕尾服用シャツとカフス&スタッドの組み合わせは夜の正礼装における正式で基本のスタイルで国際的に通用する着こなしです。
スタッドボタンの種類
オニキス、黒蝶貝、白蝶貝、この3種類が代表的なスタッドボタンです。台座の部分は真鍮やシルバー925等が使われており色はシルバーやゴールド。形は丸型、四角、八角形等があります。
タキシードにはには通常オニキスや黒蝶貝など黒色のスタッドボタンを使用し、袖口にはスタッドボタンとお揃いのカフリンクスを合わせます。
燕尾服には白蝶貝等の白色のスタッドボタンを使用し、袖口にはスタッドボタンとお揃いのカフリンクスを合わせます。
タキシードでもご新郎が結婚式や披露宴で白いタキシードを着用される際は白蝶貝のカフスとスタッドを使用しても問題はございません。
台座の形や色はお好みでOKです。上記以外にも貝にカラーコーティングされたスタッドボタンや貝や貴石等が付いていないシルバーやゴールドのスタッドボタンもあり、親しい友人たちとのパーティーや披露宴や2次会等でご新郎の衣装に組み合わせるのも良いでしょう。
レンタル用に最適!簡易式カフス&スタッドボタン
高品質なカフスやスタッドボタンをレンタルで使用される場合、お客様がキズを付けてしまったり、紛失される等のリスクがあります。このようなお困りごとを解決るるアイテムとして弊社では黒の樹脂で出来たイミテーションのカフス&スタッドも取り扱っております。こちらは価格もリーズナブルで気軽にレンタル用としてお使いいただけます。
ミニコラム
略礼服誕生の物語。
結婚式などの日本のフォーマルシーンで大活躍の略礼服ですが考案者は誰なのか気になって調べてみました。日本では明治維新ごろから徐々に西欧の文化が入ってきて、その頃民間の裕福な男性のフォーマルウェアはフロックコートやモーニングコート、または燕尾服でした。また軍人や高級官僚はエンパイヤスタイルの宮廷服(大礼服)をおもに着用しておりました。(大礼服)とは衿や袖、前身頃に刺繍やモールを施した派手な衣装で階級により勲章が付いた衣装です。しかし敗戦直後、国民は困窮を極め、多くの種類の礼服を着る余裕など無い状況になっていました。
そんな時代に現状と未来を見据え汎用性の高い略礼服を考案した人物がおりました。その人物はフォーマルウェアのメーカーとして長い歴史を持つ(渡喜)の3代目、現カインドウェアの、渡辺国雄さんとのことです。当時の略礼服のデザインはダブルの上着にズボンの裾もダブルと現在のスタイルとは違いもありました。渡辺国雄さんの後日談として(このようなスタイル礼服が、ヨーロッパのしきたりでは、到底受け入れられないとは気付かなかったし、近代日本社会の礼服の原型になるとは思わなかった。私の無知からデザインされた礼服になってしまった。)と後悔の言葉を残されていたようですが、今も尚、日本のフォーマルシーンに根付き、かかすことの出来ないアイテムとして受け継がれていることはとても素晴らしいことだと思いました。国際的なフォーマルのルールも非常に大切なことですが、時代背景に求められる独自のフォーマル文化を生み出していくことはとても必要なことだと感じます。
※『ソシアル産業を拓く 渡辺国雄の歩んだ道』(日本繊維新聞社編集、カインドウェア発行、非売品)より参照
今月の私達の活動報告
ベルベット蝶ネクタイの販売を開始しました。
新商品のラインナップとしてベルベット生地を使用した蝶ネクタイの販売を開始致しました。
ベルベットの柔らかく、温かい風合いを活かし、羽根の大きさを12cm×7.5cm幅のサイズにして下の方に垂れている大きめのデザインで、非常にボリューミーで存在感のある蝶ネクタイとなっております。
BtoB ECサイトApparel Xにて販売致しておりますので、ぜひご覧ください。
もちろん通常の卸販売も行っておりますので、フォーマル部、または営業担当者にご連絡ください。
受注会でご注文をいただきましたALBERT THURSTONのサスペンダーが入荷いたしました。
大変お待たせいたしました。
2021年10月に開催させていただきました受注会のALBERT THURSTONサスペンダーが入荷いたしました。
商品の入荷まで、大変お時間をいただいたにもかかわらず、お待ちいただき誠にありがとうございました。
商品の検品作業も無事に終わりました。
お客様方がそれぞれ自由にご注文いただいたサスペンダーはそれぞれのお客様の特徴が出ていてとても楽しかったです。
世界の挙式
世界中のウェディングや民族衣装などに関する情報を発信する世界の挙式のコーナーです。
ナイジェリア〜アフリカ地方
今回からご紹介する衣装は、アフリカ地方の衣装となります。
ヨーロッパ地方とは打って変わって、カラフルでポップな見ているだけで元気になれるハッピーな民族衣装となっております。
ナイジェリアには約250もの民族が存在し、500の言語が存在すると言われています。
結婚式のスタイルも民族や宗教、文化に合わせて違いがあり、それぞれが組み合わさることでまた新しいスタイルが生まれる、非常に多様性のあるスタイルです。
明るい色の花嫁衣装が多く、頭に同じ色味の布を巻きつけるスタイルが主流になっているそうです。
そのほか、法人様でフォーマルアクセサリーについてのOEM/ODMや、大口ご注文での別途お見積り依頼、営業担当からのご連絡をご要望の場合は、こちらよりお気軽にお問い合わせください。
または、上記でもご案内させていただきましたBtoBのアパレル資材サイト「ApparelX」も合わせてご覧ください。
個人様でフォーマルアクセサリーのご購入をご検討の方は、こちらの公式オンライストアをご利用くださいませ。
または、商品紹介や取扱店舗など、随時更新しております、ブランドサイト「EXCY FORMAL」も覗いてみてください。