こんにちは。EXCY FORMAL NEWS担当の洲鎌です。今年は異常な速さで梅雨が開け暑い日が続きますが暑さ対策をしっかり行って日々元気に過ごして行きましょう。
それでは、今月のEXCY FORMAL MAGAZINEのお届けです。
目次
今月の深堀アイテム(タキシード)
先月に引き続きメンズの正礼装を深堀して行きます。
先月は昼の正礼装のモーニングコートに関して書きましたが、今回は夜の正礼装のタキシードについて書いていきたいと思います。
タキシードの歴史
タキシードの歴史に関しては2年ほど前に私自身のブログでも書かせていただきましたので、以前のブログから少し引用いたします。
モーニングコートが誕生する以前の昼の正礼装がフロックコードであったように、タキシード誕生以前の夜の正礼装は燕尾服でした。燕尾服は現在でも夜の正礼装として着用されておりますが現在のようなスタイルになるまでに様々なスタイルの移り変わりがありました。
現在の燕尾服とはかなり違い上着もボタンを留めて着用し、ズボンの丈もかなり短く裾のサイドに側章とは異なる飾りのような布がついております。燕尾服は現在では着用シーンが非常に少なくなっており、代わりにタキシードが夜の正礼装として一般的になっております。
実はタキシードの誕生に関して2つの説があります。
【英国誕生説】
1800年代の後半頃英国で誕生したとされるタキシードは燕尾服の裾をカットして、前身頃の裾のラインもジャケットのように緩やかになり当時はスモーキングジャケットと呼ばれ英国紳士が部屋の中でタバコを吸いながらくつろぐ際に着用されていましたが、当時の皇太子エドワード7世がイギリス南部の高級リゾート地のカウズでディナーの際の衣装として着用するようになり堅苦しい燕尾服にかわる夜のフォーマルウェアとして流行しました。またスモーキングジャケットは高級リゾート地のカウズの名にちなみ別名「カウズジャケット」とも呼ばれていたそうです。
【アメリカ誕生説】
アメリカのニューヨーク州にある「タキシードパーク」という村で1800年代後半にアメリカのタバコ王と呼ばれたピエール・ロリラード4世が主催する上流階級のパーディー「タキシード・クラブ」が開催されました。その際タバコ王の息子であるグリズウォールド・ロリラードが燕尾服の裾を切り落とした真紅のジャケットに黒の側章付きパンツをコーディネイトした姿で現れこの斬新な装いが人々の話題となり、1890年代にニューヨークで大流行したのがタキシードの誕生説となっております。
個人的にはタキシードのスタイルは英国誕生説が現実的かと考え、名前としての由来は「タキシードパーク」という地名とも一致する部分があるアメリカ説が有力のような気がします。 はたして真相は? いづれにしてもどちらも誕生説として興味深い話だと思いませんか?
タキシードに合わせるアクセサリー
タキシード用シャツ
最も正礼装に相応しいタキシード用のシャツは前身頃にプリーツ等の飾りが付いておりシャツの前立て部分の第2ボタンホールから第4ボタンまで下前、上前にボタンホールのみありシャツのボタンは付いておりません。ボタンの付いていない部分にはスタッドボタンと呼ばれる貴石や貝などでできた装飾的な飾りボタンを付けます。これは諸説有りますが、西欧の歴史でシャツは下着として扱われて来ました。フォーマルな場において女性に下着のボタンを見せることは大変失礼にあたり ボタンを隠す為に使用されたのがスタッドボタンです。例外的にボタンが隠れる比翼仕立てのヒダ胸シャツはスタッドボタンが不要です。衿はレギュラーカラー、ウイングカラーのどちらでもOKです。ウイングカラーの場合は衿の後ろに背テープと呼ばれる蝶ネクタイが上にずれない為のテープが付いているシャツが正式です。
※1800年代頃の西欧ではタキシード用のシャツは燕尾服に用いられるイカムネシャツが多かったのですが、現在はプリーツが一般的です。但しイカムネシャツでも間違いではございません。
カフス&スタッド
スタッドボタンは夜の正礼装のタキシードと燕尾服のシャツに使用する飾りボタンです。基本的にカフリンクスとお揃いで使用します。最も基本的な種類はオニキス、黒蝶貝、白蝶貝です。タキシードにはオニキス、黒蝶貝など黒系のものを使用します。燕尾服には白蝶貝(稀に白真珠)などの白系のものを使います。例外的にご新郎とかが着用する白いタキシードの場合は白蝶貝でもOKです。台座は真鍮や純銀などで、色はシルバーやゴールドでデザインは丸や四角、八角形などがありこちらはお好みで構いません。以上が基本的なスタッドボタンです。その他のして石や貝に様々な色の物や装飾に工夫を凝らしたタイプのスタッドボタンもありこちらは基本ルールーを知った上で上級者の個性的にお洒落を楽しむ感覚で選ばれると良いでしょう。
サスペンダー
正礼装としてのフォーマルウェアには昼、夜共にサスペンダーは必須のアイテムです。正式なタキシードや燕尾服のズボン、モーニングコートのコールズボンにベルトループは付けてはいけないので必ずチェックしましょう。サスペンダーにもX型クリップ式、Y型2in1、レザーエンドなど様々な種類があります。どのタイプのサスペンダーをお選びいただいても大丈夫ですが、サスペンダーボタンが縫い付けられているズボンを吊革で吊って使用する方法がよりフォーマルらしさを演出できオススメです。基本の色は燕尾服は白、タキシードは黒、モーニングは黒白の縞や黒無地、グレーです。親しい仲間とのパーティーや2次会などでしたら少し派手な色柄のサスペンダーでお洒落を楽しむのも良いでしょう。
タキシード用シューズ
タキシードに通常のビジネスシューズを合わせるのはタブーです。靴のデザインはオペラパンプス、ストレートチップ、プレーントゥなど好みで構いませんが必ずエナメル素材の靴を合わせます。何故エナメル素材を合わせるのかは歴史的な背景があり、西欧文化の影響を大きく受けております。中世欧米の社交の場では男性は主に燕尾服かタキシードを着用し女性たちとダンスを踊っておりました。女性達の装いはロング丈のイブニングドレス。ダンスを踊る際に靴墨で女性のドレスを汚さない為に靴墨が不要なエナメルシューズを履いていたという説が最も有力です。フォーマルウェアの進化がこのような他者への気遣いから出来上がっていったのはとても素敵なことだと思います。ちなみに昼の正礼装のモーニング、準礼装のディレクターズスーツの靴はカーフ素材等の黒の内羽式のストレートチップが正式ですのでくれぐれもエナメルの靴を合わせないように気を付けましょう。
今月の私達の活動報告
定番、ストック品のALBERT THURSTONのサスペンダーが入荷致しました。!!
先日、ALBERT THURSTONのサスペンダーが入荷致しました。
カタログに掲載致しております定番品やストック品の商品となります。
人気のブラックの無地やブラウン、ネイビーなど入荷しております。
品切れで大変ご迷惑をおかけいたしておりましたが、現在は豊富な在庫がございますので、宜しければご利用ください。
納期の情報
現在納期にお時間をいただいておりますALBERT THURSTONのサスペンダーですが、新たに注文をした際に約7ヶ月ほどのご納期がかかるとの連絡がありました。
もし、別注品などでご利用されるお客様がおりましたら、ご納期に余裕をもったご注文をおすすめいたします。
ご不便をおかけいたしまして誠に申し訳ございませんが、予めご了承いただけますようお願いいたします。
世界の挙式
アジア 日本
アジアで最初にご紹介するのは日本人が誇る伝統衣装の着物です。
花嫁の純白を表す和装の白無垢です。
真っ白のお色の白無垢が主流となっておりますが、赤ふきや赤裏といった、アクセントに赤色を効果的に用いたデザインも人気があるとのことです。
下記の画像は色打掛と紋付袴となります。
上から下までびっしりと織られた色打掛は、職人が時間と手間をかけて生み出した花嫁衣装です。
鶴や桜など、吉祥文様を織った着物は、花嫁だけに許された特別な民族衣装となります。
屋外で行うロケーション撮影では、木々のグリーンに映える赤やオレンジ、ピンクの色味が人気があるようです。
ご新郎様の黒の紋付袴も、日本人ならでは衣装です。
伝統衣装の紋付袴を着ると、思わず背筋が伸びるという方も多いとのことです。
如何でしたでしょうか。
今後も皆様のハレの日を応援すべく、お役立ち情報を掲載致します。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。
そのほか、法人様でフォーマルアクセサリーについてのOEM/ODMや、大口ご注文での別途お見積り依頼、営業担当からのご連絡をご要望の場合は、こちらよりお気軽にお問い合わせください。
または、上記でもご案内させていただきましたBtoBのアパレル資材サイト「ApparelX」も合わせてご覧ください。
個人様でフォーマルアクセサリーのご購入をご検討の方は、こちらの公式オンライストアをご利用くださいませ。
または、商品紹介や取扱店舗など、随時更新しております、ブランドサイト「EXCY FORMAL」も覗いてみてください。